UFO番組の内容と情報公開について
UP : 2005.06.16
最近、引退して、テキサスに帰った基地の軍人さんが、この春にアメリカで放送されたABCテレビのUFO特番のビデオを送ってくれました。

この番組は、CSETIのグレア博士が、デスクロージャーについてほとんど触れなかったことで憤慨していた番組でした。
昨年中に、私の方にも日本のエージェントを通じ、日航のジャンボ貨物機UFO遭遇事件について、取材の打診があったもので、結局これも実現しませんでした。

しかし、全体を見る限り、無難にまとめられているともいえそうです。
そもそも、一般の常識と、研究者が追求している実態に、最近特に落差が大きくなってきていますから、テレビの立場も、微妙なところにあるのでしょう。
ABCの番組は、日本のようなバラエティーではないので、よりシビアーな印象を与えますから、慎重になるのかもしれません。

最初は、一般市民の目撃証言から始まり、NASAがモハベ砂漠で行なったUFO事件の調査、コースト・トゥ・コーストのラジオ番組での目撃電話といった内容がつづきます。
意外なのは、番組そのものに嘲笑的なところはなく、証言者たちが、全く真顔で、はっきりと、地球外の知的生命体の飛来を主張しているところです。広大な北米大陸の各地で、相変わらず事件が起きていることがわかります。

次の見所は、’97年に起きたアリゾナのフェニックス事件以来、当地で続く目撃事件に触れているところです。三角形や四角形、ドーム型など、それらはどこのUFOなのでしょう。
テキサスの軍事基地での事件やポリスの目撃証言などもあります。

その次は、UFO事件の歴史で、ケネス・アーノルドに始まり、ワシントン事件、プロジェクト・ブルーブックなど、懐かしい写真が出てきました。ハイネックが当局から寝返るそぶりをする前の時期に、アダムスキーのUFO写真を持って、否定する映像があって、びっくりしました。そういえば、そんなこともありましたね。
映画「地球が静止する日」も、そのころのものとして紹介されています。

太陽系内における生命活動の可能性については、NASAの土星探査機カッシーニから切り離されたESA(欧州宇宙機関)の着陸機ホイヘンスが、撮影したタイタンの不思議な海岸線のような部分の映像を取り上げています。
そして、お決まりのSETI(電波天文学による地球外文明探査)、ロズウェル事件の気象ゾンデとダミー人形説、バッド・ホプキンズなどのアブダクション事件と続きます。

そして、番組最後の、UFOセンターに掛かる目撃電話は、ちょっと興味深いものがありました。毎週100件以上は掛かってくるといいますから、さすが大陸アメリカと思いました。

結局、情報公開にまでは至らず、相変わらずのレベルといった感じです。ただ、まじめではありますから、無難かなというところです。
テープを送ってくれた、その古い友人は、ラボックやロズウェルといった、UFO出現名物地帯に住んでいて、今年に入っても、東部のコーフマン郡で何度も映像が捉えられています。

そもそも、UFO問題というのは、政府の隠蔽とか、エネルギー産業の陰謀などとかかわってはいますが、宇宙からの積極的な働きかけが始まって、もうかれこれ60年の歳月が経過しており、その背後に、文明を持つ宇宙人が関与していることは、明白なのです。
表立った接触が公表されることなく、今日に至り、一般大衆は何も知らず、せいぜいSF映画くらいで、お茶を濁されています。
しかし、冷静に考えてみると、彼らが私たちの社会に入り込んでいないと考えることの方が無理というものです。

地球が、環境問題や資源などで、惑星単位の改革が叫ばれてはいますが、それも重要なことですが、もっと身近に彼らは存在しているのです。
同じように衣食住をこなし、同じように喜び、同じように死んでいく。しかし、彼らは別世界の住人であり、私たちの理解が、その文明の基盤の恩恵を受けられるように考えているに違いありません。

情報公開問題において、最近、私は、あのブルックリング・レポートは正しいと考えたくなることがあります。
UFO問題、つまりは宇宙人問題において、先走った情報は意味がないと思うのです。ゲーム感覚の宇宙人ではなく、生活における価値が優先するだろうということです。

おそらくは、まず人間の生と死の理解が来ると思います。それは人間の自己の成り立ちの理解でしょう。視覚的に自己と他者を認識する私たちが、融和する道があるのかです。
花を見て愛でる自己と、老いて行く肉体との別れを静かに見送る自己との融合が可能かです。
何かの理由で、遅かれ早かれ、ある日突然この世の生活が終わります。そして宇宙に帰っていくのですが、私たちはこれをまだきちんと処理していません。同じことは、生まれてくる経緯についても言えるでしょう。
教育問題、いじめ、犯罪なども、つながっています。現在テレビや新聞をにぎわしているさまざまな社会問題も、背後にその理解が出てきます。

同時に、健康の維持とは、肉体のシステムの理解が深く関係します。胎児が母体から生まれる驚異もさることながら、内蔵の構成と維持に、自己はどれだけ配慮しているかを考えると、恥ずかしいほどです。
精神のバランスも、あまり配慮しているとは言えず、自他共に、平気で傷付け、トラウマを刻み込み、修正困難なところに追い込まれることが少なくありません。

おそらくは、そうした生活そのもの、社会や文化が、宇宙と肉体存在そのものにふさわしくなることにおいて、隠されている情報が生きたものとして理解されていくに違いありません。
もたらされている情報で、私が、ブルックリング・レポート同じ判断をしているものがいくつかあります。それは以上の理由からです。

情報だけが先走りはしません。
まずは一日の過ごし方、ガソリンの使い方、経済の役割と、人間の能力の活かし方などが、まず迫ってきます。逃げられません。それは意味があるのでしょう。
戦国の世から、統一された社会がつくられるまで、武力が正当化され、さらに民主主義に移行して来たわけですが、その過程で培われた規範が、まがりなりにも現代社会を支えています。それを踏まえて、次の展開がなされる必要があるということでしょう。
結局、どのような世にあっても、自然から生まれ、自然に帰っていくわけですから、その理解の下に、あることが要求されると思います。

ちょっと取り留めのない文章になりましたが、最近のUFOにかかわる体験と、もたらされた諸問題から、以上の判断を持つに至りました。
いずれにしても、今後も宇宙とUFO問題は時代をリードする起爆剤に違いありませんので、情報を発信していきたいと思います。
韮 澤 潤 一 郎
にらさわじゅんいちろう

韮澤潤一郎の監修本
1945年新潟県生まれ。
法政大学文学部を卒業。

科学哲学において、
量子力学と意識の問題を研究する。

たま出版社長 他各社役員・
UFO教育グループ主幹。
 小学生時代にUFOを目撃して以来、40年にわたる内外フィールドワークを伴った研究をもとに雑誌やTVで活躍中。1995年にはUFO党より参議院選挙に出馬。最近は、『たけしのTVタックル』などの番組に出演、超常現象肯定派の側に立って論陣を張る。UFO絶対肯定派。これまでに『ソ連東欧の超科学』『ノストラダムス大予言原典』『第三の選択』、「エドガー・ケイシー・シリーズ」「UFOシリーズ」などのベストセラーを手がけてきた。

 UFOと超常現象における研究の主要なテーマは、UFO目撃事件に始まり、宇宙開発や軍事上の情報操作の実態、宇宙考古学的な視点から見た人類の歴史、ミステリーサークル出現にいたる近代の文明に及ぼす宇宙人の動向、多様なコンタクト事件から判明する宇宙人の文明と、我々地球人の進化と能力の展望。