未来情報はどこから来るのか
UP : 2008.10.18

当サイトから発信されたジュセリーノ氏の予言に関する情報は、各方面で話題を集め、弊社から2冊の予言集が出版される間、TVや雑誌などでもとりあげられ、ご本人の数度の来日などの後、現在も様々な議論が行われているようです。
今回は、ジュセリーノ予言を取り扱ってきた経緯を振り返りながら、それら現象の背景に存在する事柄について、焦点をあててみたいと思います。

ジュセリーノ氏の情報が現れはじめたのは2006年の春頃ですが、予言や予知を認めたり検証を行う人達と否定する人達の間で、ネット上で書き込みが盛んに行われていました。
匿名による書き込みの宿命として、主観に基づいた激しい決めこみの言葉が取り交わされる中、ジュセリーノ氏の書籍を上梓した当時の弊社の立場としては、止めようがない地球の人口増加や、資源枯渇の現状など、ノストラダムスやエドガー・ケイシーを例に出すまでもなく、地球の文明が大きな曲がり角に来ているということは、誰の目にも明らかであり、ジュセリーノ氏の予言に基づく警告は、意義のある事だと捉えていました。

弊社によるジュセリーノ予言集刊行の背景には、 「マヤの予言」の中にあると言われている「2012年終末説」や、いわゆる「アセンション=次元上昇説」が、近年多くの人々の興味をひき始めた中で、政府情報機関がSRV(科学的遠隔透視)を実用化し、能力者達が犯罪捜査に協力する様子がメディアに取り上げられるようになった事があります。
そのような現状や周辺の実情を、より多くの方々にご認識・ご理解頂きながら、これからの時代を生き延びるために活用すべき有用なテーマの一つとして明示することで、人類進化のステップにもなる得るだろうと確信し、制作を決定しました。


ジュセリーノ予言の的確性と疑問点

書籍の制作を進めていく中で、どうしても認めざるを得なかったのは、第1作の予言集『未来からの警告』の133ページにある、「9.11 NY同時多発テロの予知」です。

実際に事件が起きる12年前にジュセリーノ氏が送った警告文書に対して、アメリカの大手新聞社から届いた返信文書が存在したのですが、その中には時系列が記載されており、その内容から、明らかに事件前に予知が出ていたことは確実だと判断しました。

編集作業中、この明確な予知を前にして、次のような疑問がわき上がりました。
それは、現在問題視されている事でもありますが…

「9.11同時多発テロの予知映像の中で、背後の勢力による自作自演である事が、なぜ出てこないのだろうか?」

これについては、 翻訳原稿をアップしながら分かったことがありました。それは、 当時のアメリカの情報機関が既に彼をマークしており、接触を図っていたという事実です。

この時は、ジュセリーノ氏が当局によって抱きこまれることを拒否し、事態は収まった様でしたが、もしも予知内容に、「テロの真相=自作自演」に関する情報が少しでも入っていたら、拒否して収まった程度では済まされなかったでしょう。つまりは、命の危険です。この事から自作自演の箇所は、「ジュセリーノ氏が危険になる部分」として伏せられたと考えられます。

この頃、ジュセリーノ氏は次のように話していました。

「もし私の夢による予知が100%的中だとしたら、私の命はないだろう…」

この言葉は、「適当に外れる」ことで身の安全が図られるという自覚を、ジュセリーノ氏自身が持っていた事を示しています。
特に、政治問題においてこの傾向は顕著で、ブラジル国内の選挙がらみで、身にしみていたようです。これは当時の連絡の中でも、何度か聞かれました。

このように予知の的中率のゆらぎは、予知能力者自身を「守っている」と同時に、予知に翻弄される一般人に対する配慮も考えられます。あまりにも的確かつ絶望的では、今日を生きる意欲も、明日に向けて立て直す気力も損なわれてしまうからです。能力者の保護と予知の不安定さには、深い関係があると思われます。


超知覚情報と人類の進化

次に、前述の9.11テロ予言にまつわる顛末の中で、情報を伏せたのは誰か?という疑問も出てきますが、おそらくは氏の夢に出現する「助言者」という推測になるでしょう。

それでは、この「助言者」とはいったい何者なのでしょうか?

世界の研究機関では、以前は「霊視」或いは「千里眼」などの呼び名で超知覚情報を取得していましたが、最近は、これらがある程度の科学的手法として確立され、体外離脱や遠隔透視へと応用が進められています。

しかし、まだこれらは一般大衆の目から奇異に見られることが多く、巷でのジュセリーノ予言についての話題の広がりの中にも、全く知識のない人が巻き込まれ、感情的な「肯定 VS 否定」論争に加わることで、ますます収拾がつかない状況が生まれています。
現在は、人間の新しい未知の能力について、ようやく大衆レベルでの体験や理解が始まったばかりなのですが、ここでさらに多くの雑多な情報が流出し、混乱を引き起こしています。

現在の一般的な科学では、まだこの分野は「タブーに近い」と言わざるを得ませんが、超常体験者の多くが語っている様に、精神的な能力は誰の中にも存在すると思われます。
読者の皆様の中でも、日常の中で、「偶然の一致」や「風の便り」、或いは「夢枕」といった体験をしていると思いますが、この延長線上として「人は死んだ後どうなるのか?」や、「霊は存在するのか」などのテーマに繋がります。
これらは、目の前にはっきり現れたものとして認識しにくいため、公に存在を明確にさせることが出来ません。しかも、予知や透視などは当たる場合もあれば外れることもあり、結果的にある程度の確率でしかないため、実体として認めることが難しいのが現状です。

もともと米軍の研究機関が開発した遠隔透視システムは、宇宙の真の状況__つまり、地球外文明の実態を探る事が主たる目的だったと言われています。
現在は確かに、コンタクト体験を主張する人が増えきており、情報もネットをはじめとしてさまざまな内容があふれて来ていますが、 これらもある程度の確率でしか考証は困難ですし、そのうえ内容には混乱するような情報も含まれています。しかし、 一見つかみ所のない世界でも、状況が理解されるならば、高い確率に至らせる可能性もあるのではないかと思います。

そしてこの「可能性」こそが、人類の進化とも言える大転換に繋がる事であり、よく言われている「アセンション=次元上昇」の真意なのではないでしょうか。それはすでに存在しており、後は人々が気付くかどうかだけなのかもしれません。


感性の拡大と介入


まだはっきりとはしていませんが、人類がこの先、新しいレベルに踏み込もうとしていることだけは確かだと思います。そのレベルは初歩級から遙か彼方のレベルまで続いているのでしょうが、まずは踏み込もうとしているのだと思います。「アセンション」に関する内容を前向きに捉えれば、私たちが肉体人間だけではない部分を持っているということになります。

宇宙創生の意識に至る人類の歩みは、人の存在の原初より、私たちに付きまとっていましたが、自然科学はそこに踏み込むことを拒否してきました。しかし、世界が本格的なグローバル化に突入し、地球人が一惑星の住人から宇宙的生命の一員になる過程に突入する時期に来ていることは、まず間違いありません。

すでに先端科学では、「次元宇宙」の問題が取り上げられるようになり、素粒子実験で宇宙創生を解くブラックホール形成の試みがなされているように、時間と空間の壁に挑戦する理論に到達しています。
この課題をクリアし、遠隔透視や予知などの情報に接触する感覚は、万能の受信機を手に入れたようなものでしょう。心地よい音楽を奏でたり、ニュースを受信したかと思えば、ドラマが見られたりします。しかし、時には単なる受信機のレベルを超えて、「介入される」場合もあると考えられます。

それは波動的に直接人間の心に作用し、非常にリアルな映像が現れることになるからです。

しかも、それら情報には「現象化する直前」のエネルギーなどもあり、「シンクロニシティー=共時性」と呼ばれる現象に直結する要素を含んでいますので、現実の世界に及ぼす強い力を秘めているとも考えられます。

さらには、 受信者の精神状態に共鳴し、人格を伴うエネルギー体が現れ、関与してくることもあるようです。

弊社の出版物には、超常的・超知覚的体験者の著作が非常に多く、ある程度の教訓的な事柄が記述されていますが、ここからはその内容より紐解きながら、情報の取り扱い方について解説してみたいと思います。


魔界とは何か

これは「魔界」と呼ばれ、人生を翻弄する事もある勢力です。かつて釈迦やキリストが悟りに到達する前、誘惑を伴う様々な試練を体験したという世界ではないかと思われます。

「魔界」と言われるからには、悪魔が住む地獄世界なのでしょうか?多くの霊能者や超能力者がこの世界を体験しているようですが、どうもそうとは言い切れないようです。

読者の皆様もお使いのパソコンやモバイル端末などは、使い方によっていろいろな状況が導き出せるという側面がありますが、「魔界」にも同様の事があてはまるのです。
この波動の世界の特徴は「ウソが通じない」事で、全てが当事者に合わせて現れます。つまり、自分が引き寄せる状態が顕著に働き、内面に矛盾やネガティブな要素を持っていると、たちどころにそれが現れてしまうのです。

これは、「新しい能力作用」と捉える事が出来、また、「一つの通過点」でもあるようです。
体験者は以下のように述べています。

「最終的な目的地に至るために、必ず通らなければならない所であると同時に、
ここの援助を受けなければ宇宙の真理に到達できない。」


「そこは宇宙の真理を守っている防波堤でもある。」

つまりここには、邪念あるものは途中で淘汰され、神に近づけないようにしていると同時に、自己の全てと向き合い、宇宙の法則をクリアすることによって、次のステップに進むという仕組みがあるわけです。 それは宇宙の法則性を遂行するために他なりません。
しかし、「見込みのない人間には、この世界からの誘いさえない」とも言われます。

言い方を変えれば、「踏み込まなければ安全」ということにもなりそうですが、惑星の存続自体が問われる現在、もうそれは許されない事なのかもしれません。それが「アセンション」の真の意味なのではないでしょうか。

また「人の導き手」にもなる一方、魔界は「人を破滅させる」こともあるようです。ちょうど「神の軍隊」のような役割で、隙あらば一瞬にして手を下すとの事です。
世の中を見ていますと、凶悪犯罪の発生などには、そのような背景が見られるような気がします。 感受力が高まると、まずはこの魔界に遭遇するのですが、この世界はあくまでも法則の完遂ですから、「神との連係作用」ということになるのでしょう。

魔界の「住人」の中には、守護霊や守護神など、さまざまな役目を持った実体がひしめいており、場合によっては、恐怖や犯罪なども絡みながら、人間の弱点を増幅させて試練の場を展開しているようです。これらは宇宙的実体にも繋がっていますから限りがありません。

しかし一方、この世界の力は人間の能力にも関係しており、現実的な世界の形成の基になっているといわれます。どのような才能や能力も、魔界レベルのエネルギーが具現化されているので、非常に強い力を秘めている、というわけです。現在の世界の宗教や国家など、あらゆる物事の背後には、この力が作用しているのだといいます。
とはいえ、魔界の介入はひとつの通過点ですので、冷徹な言い方をすれば強力な「ツール」であるとも言えるでしょう。無視はできませんが、囚われていると、それ以上の向上は望めないというわけです。

そして魔界の力は、現在のUFO情報にも関与しているようですので、もたらされる情報は参考にしたとしても、結論は確かめてからという事になり、現実とは分離して捉える必要がありそうです。 例えば、多数の人前に巨大UFOが出現するような事件は、天災地変などの大きな変動を示唆するはずで、その兆候として認識されなければなりません。


ゴールへの指針

人類が魔界のステップを通過するために最も重要な指針は、誰もが内奥に抱く「自分は何者なのか?」という「魂の声」、或いは「宇宙創造の原点」からの記憶ではないでしょうか。
その意味で、これら時空を超える情報の流れは、細胞の作用に帰結するのかもしれません(コラムバックナンバー60参照)。これからは、 思考と細胞の関係、思考と人生の関係、そして人類の生き方が問われるのでしょう。
不思議なのは、その感性を体験した人の記憶に残っている声の一つが、
「最も重要な指針は“神を求める純粋な心”」だった事です。

つまりその感性の場は、絶対性と無限性を持ち、全てを吸収し、あらゆる情報にアクセス出来るネットワークを有していますが、飛び交う波動は全て相対的で、人はその相体性しか認識できません。これは、「人は神の子ではあるけれども、神ではない」という事を表していると思いますが、少なくとも我々は状況を知る事だけは出来るのです。

ここで思い出すのは、生涯をその能力による奉仕に捧げたエドガー・ケイシーです。

ケイシーについては、これまで人生の概要や際立った事件などが紹介されてきましたが、世界恐慌から第二次世界大戦に至る激動の時代の中で、自己の情報源とどう対峙したかということはあまり知られていませんでした。それは、現在の世相に酷似した時代でした。
間もなく出版される『神の探求U』『エドガー・ケイシー講演集』では、その辺りの「内情」が明らかになります。
また、福田高規先生の新刊『エドガー・ケイシーの日々の健康法』では、愛の力が焦点になり、「神と人間のドラマ」とも呼べる内容となっています。

これからは全ての人が宇宙に足を踏み入れ、その法則性を自らに適用することになると思います。奇しくも、ジュセリーノ氏の能力は、その人々の源泉である事に違いないでしょう。

魔界は神を守り、人類に警告する役目を担っているといいます。ある時は的中させ、ある時は伏せながら、地球は新しいレベルに移行していくのでしょうか…。この先の進展は、ジュセリーノ氏自身の状況と、予言を受け取る人々の意識の状況によって決まるのでしょう。
韮 澤 潤 一 郎
にらさわじゅんいちろう

韮澤潤一郎の監修本
1945年新潟県生まれ。
法政大学文学部を卒業。

科学哲学において、
量子力学と意識の問題を研究する。

たま出版社長 他各社役員・
UFO教育グループ主幹。
 小学生時代にUFOを目撃して以来、40年にわたる内外フィールドワークを伴った研究をもとに雑誌やTVで活躍中。1995年にはUFO党より参議院選挙に出馬。最近は、『たけしのTVタックル』などの番組に出演、超常現象肯定派の側に立って論陣を張る。UFO絶対肯定派。これまでに『ソ連東欧の超科学』『ノストラダムス大予言原典』『第三の選択』、「エドガー・ケイシー・シリーズ」「UFOシリーズ」などのベストセラーを手がけてきた。

 UFOと超常現象における研究の主要なテーマは、UFO目撃事件に始まり、宇宙開発や軍事上の情報操作の実態、宇宙考古学的な視点から見た人類の歴史、ミステリーサークル出現にいたる近代の文明に及ぼす宇宙人の動向、多様なコンタクト事件から判明する宇宙人の文明と、我々地球人の進化と能力の展望。