平和と改革
UP : 2003.03.25
 生まれて七ヶ月の頃、半狂乱になって逃げる母親の背中におんぶされ、焼夷弾の中を生き延びた私は、幼稚園くらいまで寝室の枕元に傘をさして寝る子供だったそうです。上から何か危ないものが落ちてくるのではないかという恐怖心があったのでしょう。
 町内には、山本五十六の実家があって、母は幼友達だったといいます。B29の爆撃が始まるちょっと前に私の家族は逃げましたが、そうでない町内の人はほとんど焼け死んでしまい、私と同い年の子供六人全てが亡くなりました。小学校の学芸会は、空襲のサイレンが鳴る中を、防空頭巾をかぶりながら逃げる劇をよくやっていました。
 進駐軍の配給で出される給食の脱脂粉乳は、最高の贅沢でした。アメリカの子供達が送ってくれた文房具は、香水が漂う別 世界の貴重品でした。そんな中、軒下に転がる、空襲で窓ガラスが溶けてできたガラス玉 が、子供の頃の遊び道具だったことを思い出します。
 この頃、広島と長崎に原爆が落ち、東京も空襲を受けています。沖縄も悲惨なものでした。

 戦争や内乱の歴史はどこの国にもあります。現在の生活というものが、それらの歴史を踏み台にした恩恵によって成り立っているということは、日ごろの生活ではほとんど気にしていません。縄文時代の戦乱・戦国時代の戦乱・文明開化の戦乱・世界大戦の戦乱と、それが必要だったのかどうか考えることもなく、私たちの日常生活は流れています。


 インドの聖典『バガヴァッド・ギーター』(全訳本『科学で解くバガヴァッド・ギーター』たま出版刊)は、戦争の場面から始まります。クリシュナ神は人を殺すのは罪だというアルジュナ王の主張の間違いを説きながら、人間と宇宙の原初を説明していきます。
 国家も文明も一種の生命体といえるかもしれません。その維持のためには、指導者の意志というものが必要になります。社会がよって立つアイデンティティーが全てに優先されるのです。

 ある時、フリーエネルギーの研究者に会い、情報操作の実態について聞いたことがありました。彼は関係していたモーターが、一夜にして何者かに破壊されたとき、陰の政府の活動家に接触したといいます。それらのエージェントは「普通の我々より何倍も働いていますよ。なまじっかの夢や理想では太刀打ちできませんね」というのが彼の言葉でした。まさにUFO問題は情報戦争の中にあります。

 UFO事件の取材で、アメリカやロシア、それに近隣の国々を歩いていて感じたことは、惑星間の文明の接触は、文明開化どころではないなということでした。それは確かに改革ですが、イスラムとネオコン以上の対立だということになります。イスラムは「テロ」という刺客を繰り出しますが、宇宙からは桃源郷の「メロディー」が聞こえます。尺度からいえば「テロ」より「メロディー」の方が怖いのです。

 その「メロディー」は変革を起こします。いやそれどころか、ちょっと間違えれば滅亡を意味するのです。ちょうど現在のアメリカ民主主義をイスラム圏に移植するのに似ているでしょう。

 情報公開裁判で出てきたUFOに関する秘密文書の一つに「宇宙の先進技術文明と地球文明が衝突した場合、人類が生き延びるにはどうすればよいか」というNSA(米国安全保障局)の報告書があります。「技術的に優越した文明によって劣勢な文明が滅びるのは歴史が証明している」としながら、例外として第二次世界大戦後の日本人の行動こそ、生き残る方法だとしています。
その方法とは.....

 ・自らの劣っている点を全面的、かつ率直に認める。
 ・無理強いされても、相手側に有利な行動のみをとる。
 ・先進部分を全民族が一致して熱心に学び取る。
 ・その知識を自らの文化パターに変形させることにより、民族の独自性を
  失わないようにする。  

実際そのようにして戦後の日本は復興を遂げたのですが、相手が滅亡する時は一緒にだめになるでしょう。
 今回アメリカが仕掛けたイラクへの武力行使は正当性があるのでしょうか? イスラム社会は自由主義国家になる必要があるのでしょうか? 少なくとも「最も力を持った国がそのように断行する意志を持ち、それを行使した」と言うことに間違いはありません。
 さらに次には北朝鮮の問題が待ち構えています。今度は日本が何らかの意志を行使しなければならなくなるでしょう。
 これらは現実問題として、避けて通れない地球の課題です。

 ここでわれわれが学ぶことは、一つの意志というものが物事を決め、実現するのであり、法律も経済もそれについてくるということでしょう。ただしその意志は、宇宙の法則に合わなければ、いつか淘汰されるのです。変革は紙一重で成功(キリスト)か失敗(反キリスト)かになります。歴史は、人々の喜怒哀楽とは関係なく変化を遂げます。それをリードする人は、大きな時代のうねりの中で命を賭けるのです。

 現在の時代のうねりの中では「戦争か平和か?」というより「滅亡か存続か?」ということになるのではないでしょうか。
 人口増加による資源の枯渇に対応する新エネルギーの公表、そして宗教対立や民族対立を克服するための全人類的な価値の創出でしょう。この両者に地球外文明が関係してきます。
 ただこの部分は、未だにオカルトの分野に投げ込まれたままというのが実情です。またある意味、この未踏の原野に踏み出すのは危険性も存在するのです。

 その走りが例のオウム事件とも言えるかもしれません。人類の普遍的な調和を求めるに当たり、精神的な向上を追及する人々を利用してしまう場合です。先にインドの聖典を紹介しましたが、この流れを汲むヨーガの原点になっている『魂の科学』(たま出版刊)を、かの団体がテキストにしていました。この本の最初のページに書いてある言葉が「オウム」です。教団の名前はこの本から来ていると思われます。
  さらに、テスラ理論による地震兵器の書籍を出版した時には、警視庁の人が調査に来ました。彼らは、テスラエネルギーも開発しようとしていたのです。

 文明レベルの変革は、価値観の崩壊を伴いますから、新しい創出が遅れると必ず失敗します。しかし現在はそれをやらなければならない時期に来ていると思います。
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